Built utilizing only the RM structure
NEW
MATSUO
OFFICE
ONLY ONE
CONCEPT
過去への感謝と未来への決意を込めて。
洋瓦メーカーとして昭和11年(1936年)に創業したマツオコーポレーション。創業80周年を機に立ち上げたのは、「これまでの感謝をかたちにする」ための新社屋建設プロジェクトでした。社員には働きがいのある環境を整え、お客様には数あるブロックメーカーの中でマツオの製品を使い続けたいと思っていただける、そんな想いを新社屋に込めています。
躯体に使用したのは、弊社が60年以上製造しているコンクリートブロックを建築向けに改良したもの。日本一のRM造(鉄筋コンクリート組積造)を目指した、堅牢かつ美しい仕上がりになっています。
この新社屋はコンクリートブロックの新たな一面を提示すると共に、社員が誇りを持って働ける、お客様に信頼していただける企業であり続けるという決意の証。メーカー、設計者、施工者の連携により実現したプロジェクトであり、コンクリートブロックの可能性の探究はこれからも続きます。


ONLY ONE
DESIGN
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新工法を用いた美しい薄目地
自社製のペースト状目地モルタルを使用し、コテではなくヘラで付着させる工法を開発。縦横ともに薄目地にすることで、すっきりと美しい見た目に仕上げている。
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職人技が光る
ブロックの積み上げ鉄筋を立ち上げて根付け作業を行い、水平を保ちながらひとつずつ手でブロックを積み上げる。目地が薄いため、職人の高い技術が求められる作業。
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鉄筋を入れ、強度を確保
横筋部分の鉄筋を入れやすくするため、既存のブロックを改良。
D19までの鉄筋が無理なく入り、かぶり厚さを十分に確保できる形状とした。 -
躯体完成、仕上げ
RM造はブロックが建物の構造体であり、仕上げにもなるため、ブロックの肌が密な表情になるようこだわって開発した。
ONLY ONE
APPEARANCE
コンクリートの美しさを証明する、
唯一無二の構造体
新社屋の建築は、密実で美しいコンクリートブロックを外壁や内装でおおうことなく、仕上げとして見せることを考えて設計。ブロックの構造体を二重にすることで内外ともにブロックをそのまま見せることができ、壁量を補うことで開放的なインテリアを可能にしています。
北面は開口部を廃し、アプローチからはブロックの壁だけが立ち現れるデザインに。南面は対照的に、大きな開口部を設けました。内部は複数の吹き抜けとスキップフロアによって、あらゆる角度で視線が抜ける空間設計を実現。外周部には自由に内外を行き来できる回廊型のスロープを設け、開放的なRM造を完成させました。
ブロックだけで構成された純粋な外観とそれを取り巻く革新的なスロープは、マツオコーポレーションのアイデンティティそのもの。コンクリートブロックのさらなる可能性を追求し、業界の未来を切り開いていく熱意を、強く印象付けるものとなっています。